●2025年12月18日A マクラーレンのアシまわり
この一連のツイート。とりあえず10個あってさらなる続編もto come だそうですが、今季のマクラーレンのF1車両のフロントのアシまわり関係。
レッドブルが'22年のRB18でやり始めた、多くの人が「極端なアンチダイブ」と言ってた上下ウィッシュボーンの(車両を真横から眺めたときの)角度、すなわちNo.1ジョイントの位置がNo.2ジョイントの位置よりも高いアレですね。
アレの目的はまずもってエアフローを車体下面へと向けるためだった、と。つまり、フロントの上下ウィッシュボーンを整流板として使ったわけですね。
でも、アレだと実は、(ロワーウィッシュボーンの角度のせいで)フロントのアンチダイブは減っちゃう方向。
ここをなんとかしようとして、つまりアンチダイブをもっと稼ぎたくて、マクラーレンはロワーアームを分割。
アンチダイブを稼げるようになったのと引き換えにデメリットは、旋回外側のフロントにおいてタイヤのコンタクトパッチが接地中心よりも前側へ→SATが減ってステアリングフィールがなくなっちゃう方向。ノリスがこれを嫌ったのでノリス用のセットアップというか設計が用意された、という話をどっかで読みました。
♪トテチテ(効果音)
アンチダイブジオメトリー(ドラえもん=大山のぶ代先生の声で読んでね)
……は、リクツ的にはこういうことなんです。
こういうこと、というか、えーと……(間違ってないといーなー)。
今、車両を真横から見て、車両の重心が点Eです。C of Gすなわちセンター・オブ・グラビティ。
前輪の接地中心が、点F。
でもって
点A:フロントのアッパーウィッシュボーンのNo.1ジョイント
点B:フロントのアッパーウィッシュボーンのNo.2ジョイント
点C:フロントのロワーウィッシュボーンのNo.1ジョイント
点D:フロントのロワーウィッシュボーンのNo.2ジョイント
とします。
もし今、線分A→Bの延長線と線分C→D延長線の交点が線分EF上にあったとすると、それは「100%のアンチダイブ」です。
でもこの図では、線分A→Bも線分C→Dも、どっちも地面に並行です。そのつもりで描きました。
なので線分A→B(の延長線)と線分C→D(同)とは、どこまでいっても互いに交わることはありません。
ということはイットミーンズ、リクツ的には「無限遠方のどこかで交わる」ということになります。
その「無限遠方のどこか」=点Gから点Fすなわち前輪の接地中心へ向かって線を引くと、その線は「地面」の線と重なります。
これは「ゼロパーのアンチダイブ」です。
線分A→Bの延長線と線分C→Dの延長線とが交わる点G
……から点Fへ向けて引いた線と線分EHとが交わる点。
その高さというか位置が、線分EH上のどこにあるか。
それによって、アンチダイブの◯%の値がアレします。
●2025年12月20日A マクラーレンのアシまわり2
点A:アッパーウィッシュボーンの車輪側ピボット
点B:アッパーウィッシュボーンの車体側ピボット
点C:ロワーウィッシュボーンの車輪側ピボット
点D:ロワーウィッシュボーンの車体側ピボット
点E:車両の重心 Center of Gravity
点F:前輪の接地中心
点G:線分A→Bの延長線と線分C→Dの延長線との交点
点H:車両の重心=点Eから地面へ向けた垂線の地面との交点
はい。
線分GFと線分EH(およびその延長線)との交点がどこにあるか。
地面より高いか、低いか、同じ高さか。
これが、そうです。いわゆる「ロールセンター」。
図のケースでいうと、この車両のフロントの上下ウィッシュボーンはどっちも地面と平行なので、点Gは無限遠方にあります(どこまでいっても線分A→Bの延長線と線分C→Dの延長線とは交わらない、ということです)。
と、「ロールセンター」は地面上。標高0mm地点。
アンチダイブのリクツでいうと、これは「ゼロパー」です。
もし点Gが線分EF上にくるように上下ウィッシュボーンのアームの角度をアレすれば、それは「100%のアンチロール」になります。前回の、アンチダイブのリクツでいうと。
でも、アンチダイブが何%という人はいますが、アンチロールが何%という人はいません。なぜか。なぜかというか、教科書にはそう書いてないから、でしょうね。
アンチダイブをやりすぎるとマズいことに……という人はあんまり(というかほとんど)いませんが、アンチロール(実際には「ロールセンターを高く」ないしは「フロントのロワーアームの下反角」)をやりすぎると……という人はけっこういます(「ジャッキングが……」とか)。
でも、どっちもおんなじことなんです。少なくとも、リクツはおんなじリクツでやってます。
このへんに関してプロの人は
「このバネレート(純正)でいくんなら、アーム角は本来このぐらいは……」
か、あるいは
「このアーム角(純正)をいかすんなら、バネのレートはこのぐらい(ゼロタッチバネ)」
だったりします。
カヤバ技報 第70号 2025-4より。
坂脇俊彦『スウィングバルブの2輪車展開』
オートバイのリア用のダンパー(SS=スーパースポーツ向け)。
オリフィスを通る経路に直列でスウィングバルブ(非着座バルブ)をかましてサスペンションのストロークの切り返し(圧⇔伸び)のところでの減衰の急激な落ち込みや立ち上がりをマイルド……じゃなくて「リニア」にしてやることで、乗り心地と操縦性の両方をいい感じに
……というまとめで合ってるかどうかアレですが。
▶ カヤバ技報 第70号 2025-4より。
KYBのアフターマーケットの電制ダンパーの新聞記事からの流れで
ハイエースといえば。
後ろアシのダンパーの配置、こんなようになってます。
てんこしゃんこ(っていう言葉を使ってOKでしょうか?)。
この配置の意図、狙いは、いわゆる「アクスルのワインドアップ方向」……のどっち向きにも減衰を効かせたいから、でしょう。
それはいいんですが、そのアレでもって、ダンパーのレバー比が左右で違う。違っちゃってる。
「数値でいうと、0.2ぐらい」(by プロの人)
その左右のレバー比の違いを織り込んで左右のダンパーの仕様を上手いことアレしてやると、
たとえばの話、OS技研のLSDを組み込まなくても
「高速巡航まっすぐバッチリ」
が実現するそうです。
●2025年12月23日D BYDシール
一週間前……じゃきかないぐらい前ですけど、乗ったんです。BYDシール。でんきじどーしゃ。
「乗った」といっても助手席で、そのとき俺はちょっと(かもっと)アレでした。お酒を飲んで。
運転手(もちろん100パーしらふ)は、フツーに上手い。ていうか、ガチうま(&競技ではガチ速)系。
そのおかげで、広義の乗り心地はめっちゃ快適でした。
じゃあ狭義の乗り心地はというと、えーと……。
「これぞフラットライド!!」とか
「動車高、ちょー安定!!」
とかってことは、特には、なかったでした。
でも、サスペンションのストロークに引っかかりがない感じや車体がブルらない感じも含めて、
「車体がしっかり」な感じはありました。
助手席に乗ってて連想というか思い出したのは、アストンマーティンのラピード(ラピードSだったかもしれません)と、
あと、ランボのガヤルド。
この40キロのスペースフレームで時速230マイル走るってどういうこと?
ポルシェ917が本当に「強烈」に見えることはなかったが、この写真はそれが本当にどれだけ怖かったかを示している。
読了。
本文450頁は、あっとういう間。
この「スピード感」……って書くと、アホな政治家みたいでアレですが、
とにかくそう、ダレるところがなかったですね。
そんだけイーロンがキてるやつ、ってことでもありますが。
現時点でこの本に関して残念なことはふたつありまして、
ひとつは下巻が手元にないこと。
もうひとつは、奥付や下巻の目次からして、カバーされてる範囲が
2023年までであること。
ほっほっほ。
p89
「BMW300i」
はフツーにエラーだと思うんですが、気になるのは、
そのエラーがどこで起きたか。
Auto Union Type D Chassis
燃料タンクさんがゴロンと置いてあるのがナイス(反対っかわからも見たかった!!)
と、あと、
ギアボックスのケツについてるHのマーク。
これってHewlandのHですよね
この車両のギアボックスのケツには
ZF
と、ありますね。
ツァーンラットファブリク・フリードリッヒスハーフェン
(ZF Friedrichshafen AG)
これだけ読むと、ほとんどの人は「へー」とか「ほー」で終わりでしょう。
ホイールストローク(Fr):圧側100mm+伸び側60mm
ホイールストローク(Rr):圧側90mm+伸び側60mm
願いましては、パジェロミニのホイールストローク
フロント:160mm
リア:150mm
ちなみにですけど、マクラーレンF1のホイールストロークは170mmなんです。スペック上。フロントもリアも。
たしか、圧側80mm+伸び側90mm(間違ってたら、この逆)。
それと。
ホイールストローク:170mm
は、ユーノス・ロードスターもそうです。いっしょです。